キャンプ「地獄編」

レフア

2016年04月20日 14:37

さて、久々のBBQを堪能して
シャンパンとビールで心地よくなり
子供達と寝床についたのは22時。

ふと風の音で目が覚めたのが24時。
目が覚めたついでにトイレに行く事に。
外に出ると星空は厚い雲におおわれて
雨は降ってないが風が強く吹いている。

トイレを済ませて
念の為に張り綱をチェック。
「大丈夫、全然緩んでもない」
再びシュラフに潜り込み寝ようとすると
次第に風の勢いが増して来た。

少々、不安になり眠る事が出来ない。
すると遠くで「ゴォオオオー」と
風のうねる音が聞こえる。
その音が次第に近づいて来る!!
「ゴォオオオオオオオオ!!」
次の瞬間「ドーーーーン!!」と
風の塊がテントにぶち当たりテントが激しく揺れる。

その後も「風が走る音」は止まず
「ゴォオオオ!ゴォオオオオオ!!ドーーーーン!!」
強風はテントを激しく揺さぶる。

流石に家人が目を覚まし
「大丈夫?めっちゃ風強ない?」
私は家人を下手に怖がらせてはいけないと思い
「大丈夫やで!音は凄いけど全然問題無いよ!」
「寝づらいかもしれんけど、気にせんと寝とき」
と、、、そう言う私が一番恐怖を感じだしていた。

家人は日頃の疲れに加え
アルコールも入ってるので
再び眠りについたようだが
風は収まる事を知らず威力を増し続け
「ドーーーーン」と風が寝室のアメドに当たる度に
フロアシートごと浮かび上がるほどまでになって来た。

するとテントの外で「バーン!!」と激しい音。
何の音か確認しようと外に出ると
なんと川辺に刺してあった
「川辺でタープ、テント設営禁止」
とか書かれた看板であった!!

どうやらこの看板が飛んできて
電源ポストにぶつかったようだ。

もしこの看板が家族の寝ている
我が家のテントに飛び込んでいたらと思うと
背筋が凍りついた。

すると、とうとう雨が降って来た。

雨は直ぐに暴風雨となり
テントに叩きつける音が
あり得ないほど大きくなって来た。

もうこうなると張り綱が心配で
一時間おきにチェックしようと
寝室のアメドよりリビングの
メッシェル内に出て見た光景に唖然となった。

なんとメッシェルがポルターガイストに見舞われたように
激しく地面より浮かび上がりガタガタと揺れまくっている!!

いつも出入りするメッシェルのドアパネルは
暴風がもろに直撃し、臨月を迎えた
妊婦のお腹のようにパンパンに張っていて
ジッパーを開ける事が出来ない!!
するとドアパネルの20cmソリッドステークが
風で弾け飛ばされた!!

これはいけない!!と
アメドのサイドドアパネルより
外に出て直ぐに30cmソリステを
メッシェルのドアパネルに打つ。

ふと見上げるとメッシュシェルターが
あり得ないほど風に煽られ歪んでいる。

テントに戻り家人のスマホで天気を確認。
※私、未だにガラケーな人なので。

平均風速15m/s、最大風速25m/s!!
「台風やん、、、。」

さすがのテントを打つ大きな雨音に
子供も家人も起きて来た。
すかさず私はまた不安を煽ってはいけないと
「雨風酷いけどこのテントは全然大丈夫やで!」
「ちょっとうるさいけど心配せんと寝とき」
と普段と変わらぬ平然とした顔で言うと
家人も子供達も「んじゃ、おやすみ」とまた寝始めた。

この状態でまた寝れるって凄いなぁ、、、
と思いつつ、私は不安と恐怖で
心拍数バクバクで寝れるはずも無く
もう一度スマホで雨雲レーダーを確認。

レーダー上、真っ赤に染った雨雲が
ここ佐用町にやって来るのは午前6時の模様。
今は午前5時。後、一時間でピークは過ぎる。
激しく揺れまくっているテントを見つめながら
「暴風雨に耐えてくれアメド、メッシェルよ!」と祈る。

さて、ここまで暴風雨の直撃を受けている
我が家のテントなのだが
意外や意外、常に点検している
張り綱がそんなに緩んでいないと言う事実。

寝室のアメニティードームに至っては
室内はフロアシートごと浮くほどに
激しく揺れまくっているのに
外から見ると風の影響を思いの外
受けてないように見える。

私が家族を車へ避難させない理由がここにあった。
「テントって私が思う以上に堅固な作りなのかも」
下手に外に出て家族を車へ向わせる危険を選ぶよりも
粘れるだけ粘ってみようと腹をくくっていたのである。

その後、雨雲レーダーの予想通り
午前6時に大雨のピークを迎え次第に止み始めた。
風は相変わらず強いが、それでもマシになり出し
どうやら大事に至らずに済んだようだ。

子供達も起床し、いつものように
ホットサンドを食べてご満悦。
家人も私の入れた珈琲を普通に飲みながら
「雨のキャンプはかなわんなー」程度の軽い反応。

よくもまぁーあれだけ暴風雨で
揺れまくっているテントの中で寝れたものだと
感心すると共に、家族は全く不安な思いをしていない事に
「ホッ」と胸をなでおろした。

いやしかし、完膚なきまでに
暴風雨の洗礼を受けました。
マジで怖かった、、、泣きが入った、、、。
と、同時にテントの強さにも驚きました。

今回のキャンプでは他に
二家族がサイトインされていて
一つはトルテュ ライト、もう一つはファル。
我が家も含めて全てスノーピーク社製。
朝食後、他の方々はどうなのか巡回すると
やはり我が家と同じく倒壊する事なく無事なようでした。

私はスノーピーク信者では無いので
スノーピーク社製だけを褒め称ようとは毛頭思わないのですが
我が家のメッシュシェルター、アメニティードーム共に
「風にも強い耐久性を誇ります」と言う
謳い文句は嘘では無いかなと。

そしてこのレポを書いている時に初めて知ったのだが
登山家の野口健さんはエベレストのベースキャンプで
コールマンのファミリーテントを常に使用しているとか。
エベレストのベースキャンプとは言え
8000m級の麓に吹き下ろす風に耐えうるコールマンも凄いなぁー!

でも、これが耐久性に定評のあるヒルバーグや
MSRのテントなんかだと
もっと信頼性が上がるんだろうなぁ、、、。

そして、ワンポールテントは風に強いと言われるけど
今回のような暴風の場合、高さのあるポールが折れやしないのかなぁ、、、。

等々と、大自然と向き合うキャンプでは
幕選びの際に耐久性、信頼性は
重要だと言う事を改めて思いました。

しかしもう二度と強風、暴風でのキャンプは御免です。
暴風雨に晒されている時は
本当に「もう二度とキャンプはしない!!」
と思いましたからねぇ。



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